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授業案4 アボガドロ定数を求めよう。

1. 岩塩のへき開の性質を利用して直方体の結晶をつくる。

先生 岩塩 この鉱物は、岩塩といいます。
次のような過程を経てできあがった いわば古代の海の化石です。 ※ (岩塩ができるまで)→
岩塩 :rock solt、halite とは鉱物として産する 塩化ナトリウム NaCl の事である。
分類 ハロゲン化鉱物
先生 へき開した岩塩 岩塩は、Na +、Cl − が規則正しく並んで結晶した鉱物でへき開という性質があります。
その性質をつかって直方体の岩塩をつくりましょう。
   
生徒 へき開実験の方法を説明し、グループごとにへき開面を製作する。 透明で、平らなへき開面ができたら、立方体ができるようやり方を助言し、立方体の岩塩を製作する。
参考資料1:へき開実験のしかたとコツ
岩塩に釘をあてます。 ごつごつした岩塩のくぼみに釘をあてます。
.釘を、しっかり押さえます。
.岩塩と台が離れていないことを確認します。
釘をハンマーでたたきます .ゆっくりと、ハンマーでたたきます。このとき、だんだんと力を加えていくようにしましょう。
.
2つに割れた岩塩。 やがて、ぱかっと2つに割れるでしょう。
岩塩のへき開面 びっくりするような透明でガラス面のように平らな面が現れます。
立方体になった岩塩 割れた面に垂直になるように同じような操作をくりかえしていくと、透き通った立方体ができあがります。
参考資料2:岩塩が完全へき開する訳は...
塩の分子模型 岩塩=NaClの分子模型です。水色がNa 黄緑色がClです。
岩塩は、Na+(ナトリウム)とCl-(塩素)が規則正しく並んでできた鉱物です。

衝撃を加えると 上の岩塩に衝撃を加えるとパキンと割れます。
岩塩のようにイオン結晶しているものは一つ原子がずれただけで+イオンと+イオンが出くわして一気に離れてしまうので、きれいに割れる(完全へき開する)のです。
上の岩塩模型の左側にさらに衝撃を加えへき開した状態です。
このようにして、できたのが岩塩の透明な美しい立方体です。
2. 岩塩に含まれるNaClの数を求める。
 
先生   へき開実験でできた岩塩の立方体(直方体)の体積と質量をもとめてみましょう。
         
生徒  

ノギスを使って3辺を測定する。
秤で重さを測定する。

         
先生  

イオン半径をもとに作成した岩塩結晶中のNaCl粒子数を求めてみましょう。
イオン半径 Na + = 1.16 ×10の-8乗 cm
Cl - = 1.67 ×10の-8乗 cm

         
先生  
 
NaClの単位格子
 

3辺の長さをそれぞれ,x mm,y mm,z mmとすると,その体積はxyz 立方mmですね。
すなわち,xyz ×10の-3乗立方cmです。質量をw gとしましょう。塩化ナトリウムの単位格子の1辺の長さは,Na+の直径とCl−の直径の和になります。したがって,それぞれのイオン半径の和を2倍すればいいですね。 塩化ナトリウムの単位格子の体積={(1.16×10の-8乗+1.67×10の-8乗)×2}3=1.81×10の-22乗〔立方cm〕となります。

         
先生   また、塩化ナトリウムの単位格子には、4個のNa+と4個のCl−が含まれています。 体積が1.81×10-22乗立方cmのとき Na+とCl−がそれぞれ4個含まれていると考えればよいので体積が xyz ×10の-3乗 立方cmのとき 含まれているNa+とCl−の数をそれぞれn 個とすると
n =4×(xyz ×10の-3乗)/(1.81×10の-22乗) となります。 これで、塩化ナトリウムw gに含まれる粒子の数がわかりました。 さあ、自分の岩塩の中に含まれている粒子の数を求めてみましょう。
         
生徒   数式に自分の測定した値を代入し岩塩に含まれるNaClの数を計算する。
         
3.1molあたりの粒子数に換算してアボガドロ定数を求める。
         
先生   岩塩結晶中のNaCl粒子数が、わかりました。
1molあたりの粒子数に換算してアボガドロ定数を求めてみましょう。
では,塩化ナトリウム1molに含まれるNa+とCl−の数は,それぞれいくらになる
でしょうか。
塩化ナトリウム1molは、58.5gですから、塩化ナトリウム1molに含まれるNa+ とCl- の数は、それぞれ{4×(xyz ×10の-3乗)/(1.81×10の-22乗)} × 58.5/w となります。
仮に xyz が 0.351 立方cm でw が0.76g として代入すると、
塩化ナトリウム1mol に含まれる Na+ の数 は、約6.0×10の23乗
Cl−の数 も 約6.0×10の23乗 となります。
         
4.アボガドロの法則。
         
先生   次は,アボガドロの法則です。アボガドロは分子説を提出するとき、1つの仮説を
たてました。
その仮説は「同じ温度,同じ圧力,同じ体積で比較したとき,すべての気体は 同じ数の分子を含む」というものでした。
原子ではなく、分子としたことが重要なポイントです。
その結果、気体反応の法則がきちんと説明できたというわけです。
         

5.モル体積

 
先生   ところで,1molは同数個の粒子の集団ですから,すべての気体1molの体積は
同温・同圧では等しくなるはずですね。
では,気体1molの体積はどれくらいになるのでしょうか。
         
生徒   気体1molの体積 → モル体積
アボガドロの法則 → 気体1molの体積は等しい
標準状態(0℃、1013hPa(1atm))で気体1molの体積は22..4/ となります。
         
参考資料3   標準状態の密度
(g/リットル)
1molの質量(g) 1molの体積(リットル)
水素 0.0898 2.016 22.4
窒素 1.25 28.00 22.4
酵素 1.43 32.00 22.4
  0.9 20.20 22.4
 
参考資料4 アボガドロの法則
同一圧力、同一温度、同一体積のすべての種類の気体には同じ数の分子が含まれるという法則。
1811年にアメデオ・アボガドロがゲイ・リュサックの気体反応の法則とジョン・ドルトンの原子説の矛盾を説明するためたてた仮説。
その後分子の実在が確認され、アボガドロの法則と呼ばれている。
分子という概念を提案した点に着目して分子説とも呼ぶ。
分子量と同じグラム数の気体が含む分子の数を表す物理定数をアボガドロ定数という。 NA = 6.0221415(10) × 10の23乗 mol―1である。
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