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ここに一つ鉱物をもってきました。この鉱物は岩塩といいます。内モンゴルでできた鉱物の一種です。
なめてみましょう。塩であることがわかりますね。
岩塩は、地殻変動で海水が陸に閉じ込められて、長い年月をかけて結晶したもので数億年〜数千年前の「海の化石」です。
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岩塩のでき方→ |
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この岩塩には、おもしろい性質があります。どんな性質か簡単な実験でためしてみましょう。 |
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生徒 |
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へき開実験の方法を説明を聞き、グループごとでためしてみる。
透明で、平らなへき開面ができたら、立方体ができるようやり方を助言し、やらせてみる。 |
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先生 |
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岩塩を、上手にわるとこのように美しい立方体ができあがります。
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鉱物は割れ方のよって名前が分かるくらい特徴があります。
この割れ方のことを、鉱物用語でへき開といいます。
へき開は大まかに綺麗に割れる順に、完全へき開、明瞭へき開、不明瞭へき開、へき開なしに分類されます。
岩塩は、ナトリウムと塩素が規則的に並んで結晶化したもので、完全へき開に分類されます。
へき開は、原子と原子の結合の弱い面が、ある方向で存在するときにおこります。岩塩は3方向に結合力の弱い面があります。 |
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先生 |
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岩塩が完全へき開するのは、NaClという化学式で、表されるナトリウムNa+と塩素Cl-が規則正しく並んだ化合物だからです。
これが塩の分子模型です。塩はナトリウムと塩素のイオン結合体です。
+イオンと−イオンが結びついてできている物質を化合物といいます。 |
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先生 |
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鉱物(mineral) とは次のような性質をもっている物質です。語源はギリシャ語のmineralis(鉱山に関係したものの意)に由来します。
1.鉱物は、天然で得られる均質な物質です。鉱物は、火山の活動、堆積作用、熱水活動など天然の中のいろいろな作用で生み出された物質です。人工的に合成された物質は、鉱物とはいいません。
2.鉱物は、ほぼ一定の成分で、できています。鉱物が均質であるということは、鉱物のどの部分をとっても、同じ物理的かつ化学的性質を示すということです。鉱物は、ある一定の元素が、ある一定の割合で結びついている物質です。したがって、化学組成が一定の化学式で表記できるわけです。
3.鉱物は、ほぼ一定の原子配列をもっています。鉱物は、構成する原子が規則正しく3次元的にならんでいる立体です。このような立体を結晶とよびます。
4.鉱物は、一般的に、無機的に生成されたものです。鉱物は、生成の過程に人間などの力を借りず自然にできた物質です。
※多くの鉱物がこれらの条件をみたしていますが、多くの例外もあります。 |
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先生 |
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鉱物と石はどう違うでしょう。鉱物は原子が規則正しくならんだものです。
鉱物が集まって、岩石を形成します。つまり、岩石とは鉱物の集まったものをさします。
例えば花崗岩という岩石は、石英(透明な粒)、長石(白い粒)、雲母(黒い粒)が含まれてできています。鉱物と、原子、岩石の関係は、岩石が文章とすると、鉱物は単語、原子は文字にあたります。
文字(原子)が規則に従って結びついて単語(鉱物)になり、単語(鉱物)が集まって文章(岩石)ができます。
岩石を森とすると、鉱物は木や草であり、原子は葉や茎や根にあたります。 |
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